快適カーライフへのアドバイス【 ガソリン価格は誰が決める? 】
今年の春先から値上がりが止まらず、夏には高止まり、その後は一転して
値下がりが続いたガソリン。このガソリン価格、どうやって決まるのかご存知ですか?
◎ガソリンの価格を決めるのは?
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・ずばり、需要と供給のバランス
・ガソリンの原料となる原油が、市場の需要よりも不足すると値が上がる
・もう一つの要因が投機的な思惑
・先物取引の投機の対象として、需要と関係なく価格が変動することもある
・輸入品でありながら、円高なのに価格が上がったり、逆もあったりと
不可解な値動きを見せるガソリン
・これは投機の対象になっているからだと言われている
◎今年の価格乱高下の理由は?
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・まずは、中国とインドの経済成長
・莫大な人口を抱える両国の経済成長は、石油消費量の増加に直結する
・次に、緊迫する中東情勢
・多くの石油産出国のある中東で戦争がおこると供給量が低下するため、
品薄で原油価格が上昇する
・今年はにわかに緊迫化したイラク情勢が要因とみられる
・そして最後がマーケット事情
・昨年から続くドルベースの原油価格の上昇と円安が原因
・4月までは消費低迷を懸念して値上げを遅らせてきたのを、消費税増税と共に
価格が引き上げられた、という状況もあり、これを機に一気に価格が上昇していった
・その後、原油価格はある程度下がったのだが、その分円安で相殺されていたため
ガソリンは高止まり
・それが、10月からの円高でようやくガソリン価格にも恩恵が及び、
値下がりした、という訳
◎ガソリンとオイルマネー
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・日常生活に欠かせない存在となった原油は、不足すれば大金を
払ってでも手に入れようとする
・こうして原油産出国には潤滑な資金がもたらされることになり、
これをオイルマネーと呼んでいる
・オイルマネーで潤う国では、税金がゼロ!など非常に恵まれた環境にある
・しかし、オイルマネーは原油が枯渇するまでの期間限定で手に入るもの
・「その後」を見据えた使途が重要である
◎え~、こんなに?ガソリンにかかる税金
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・そもそも私たちが購入するガソリンには非常に多くの税金が課せられている
・ガソリン税・・・1Lあたり53.8円
・石油税・・・1Lあたり2.04円+地球温暖化対策特例により0.5円上乗せ
・消費税・・・(ガソリン本体価格+ガソリン税+石油税)×8%
・更にガソリンの本体価格には、輸入した段階で原油関税もかかっている
・1L155円のガソリン代でも、こうした税金を差し引くと、1Lわずか86円になる
◎ガソリンの税金はこんな風に使われる
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・ガソリン税は道路整備財源に特化されている
・ガソリンにかかるその他の税金も、大半が道路財源や省エネルギー対策などの
特定税源として使用されている
ところで、日本でも原油が産出するところがあるのを知っていますか?
新潟や秋田の日本海沿岸や青森・北海道などですが、その量はわずか。
輸入に頼らざるを得ない状況は続き、これから先も価格の上下に
一喜一憂することになりそうです。